社会の変動 · テンニース

社会変動の世界各論 | 記事URL


F.テンニースc Tönnies、1855-1936)は、社会学の基礎的概念として、「ゲマインシャフト」と「ゲゼルシャフト」と分けた。彼は、相互に肯定的な関係から形成される集団ないし結合のうちに、実在的有機的生命体と観念的機械的形成物の2種類を認めるのである。



すなわち、共同社会とも訳されるゲマインシャフトの特徴は、信頼と愛情に基づき互いの意志が完全に統一されて持続的に結合した親密状態のうちにあり、その典型は家族のなかに見られる。


これとは逆に、 利益社会とも訳されるゲゼルシャフトの特徴は、互いに独立せる意志が反対給付ないし特定の目的を望める限りで一時的に結合した緊張状態のうちにあり、 その典型は営利のたかに見られるという。そして彼は、実在的自然的統一たる本質意志のゲマインシャフトの時代から、観念的人為的統一たる選択意志のゲゼルシャフトの時代への移行を、歴史のなかに見いだしているのである。



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